テストエンジニア(IT業界)とは無縁の業界から転職して1年が経ったからこそ感じることがあります。
その中にはよかったことや後悔していることが少なからずあり、それは転職しなければわからないことになります。
この転職しなければわからないことがあるため、転職したことを後悔する人やためらってしまう人が多くいます。
そのため、これからテストエンジニアへ転職しようと考えている人が後悔しないように、現役テストエンジニアのリアルをお伝えしていきます。
- テストエンジニアのリアルがわかる
- 実際に転職してよかったこと、後悔していることがわかる
- テストエンジニアへ転職すべき人の特徴がわかる
テストエンジニアへ転職してよかったこと
テストエンジニアへ転職してよかったと感じることは多くありますが、主には以下の3つになります。
- 収入が増える
- 時間にゆとりができる
- IT業界に関われている
収入が増える
結論からお伝えすると収入は約140万円アップしました。
ただ、これには明確な理由があり、すべての人に当てはまるわけではありません。
理由は元々給与水準の低い業界で勤めていたためであり、30代にして年収は約360万円でした。
立場も決して低くなかったにも関わらず、約360万円というのは勤めていた業界の問題と言えます。
それが転職することにより約140万円アップして、年収は約500万円になりました。
それだけ、どの業界に勤めるのかは大切になってきます。
時間にゆとりができる
時間にゆとりができた理由も明確であり、勤めている企業がホワイト企業やブラック企業かの違いになります。
前職はブラック企業であり、1日の拘束時間(勤務時間)が14時間を超えることも多くありました。
転職前 | 転職後 | |
労働時間 | 9:00~23:00 (10時間勤務) | 9:30~18:00 |
拘束時間 | 勤務時間外も仕事(休日など) 14時間以上になるのが日常 | 勤務時間内のみ |
残業代 | 出ない | 出る |
それがホワイト企業に転職し、月の残業時間は10時間以下になり、残業代もしっかり支給されます。
前職では残業代という概念がありませんでした。まさにブラック企業!
そのため、転職においてブラック企業を見分けるポイントは大切になります。
IT業界に関われている
IT業界はこれからも発展し続けていく業界であり、このことは私の感覚ではなく、経済産業省の統計を見て明らかなことになります。

統計によるとIT業界の今後の人材は、2030年には最大79万人不足すると予想されています。
そのため、IT業界で経験を積むことによって、今後の選択肢を広げることに繋がっていきます。
そういう意味ではIT業界に関われているのは、人生において大きなメリットになります。
テストエンジニアへ転職して不安や後悔していること
テストエンジニアへ転職して後悔していることも少なからずあり、主には以下の3つになります。
- 本当にやりたいことなのか
- できる仕事が限られている
- 社内交流が少ない
本当にやりたいことなのか
「テストエンジニアになりたい!」と思って転職する人は少ないはずです。
「テストエンジニアなんて聞いたことない」や「テストエンジニアって何」と思っている人のほうが多いと思います。
このことは私も転職前に当てはまっていたことであるため、「自分が本当にやりたい仕事なのか」と不安になり、転職を後悔することがありました。
ただ、そのときに大切になるのが、転職の目的や理由を思い出すことです。

この転職の目的や理由が自分の軸になるものであり、軸を思い出すことによって、立て直すことができます。
そのため、転職前に目的や理由を明確にすることで、後悔しない転職になる可能性が高まります。
できる仕事は限られている
未経験の業界への転職の場合は、できる仕事が限られている場合があります。
私の場合、前職はマネージャーという立場で1つの店舗の運営をある程度、任されていました。
できる仕事の幅は広いだけでなく、決裁権も与えられていました。
ただ、テストエンジニアは技術職になるため、前職の経験を生かせる機会が少なく、できる仕事の幅は激減しました。
そのため、未経験の転職の場合、はじめのうちは「楽しくない」と感じることも多くあるかもしれません。
社内交流が少ない
社内交流については、このご時世の影響も少なからずあります。
ただ、それだけではなく勤めている企業が、「組み込み系」をメインに扱っていることも影響しています。
IT業界というと華やかなイメージがありますが、そのようなイメージに当てはまるのは「インターネット・Web業界」が多くなります。
一方、いわゆる「組み込み系」はお堅いイメージであり、職人(技術者)が多いのが特徴です。
そのためなのか、社内交流も少なく、勤務時間に会話することも少なくなります。
「もうちょっと交流してもいいのに!」と日々感じています。
テストエンジニアへの転職はあり?
以下に当てはまる人はテストエンジニアへの転職は「あり」だと思います。
- 給与水準が低い業界で働いている
- 手に職をつけていきたい
給与水準が低い業界で働いている人
IT業界の平均給与は約452万円となり、日本の平均給与が約425万円であるため、決して低い給与水準ではありません。
そのため、給与水準が低い業界に勤めている人の場合、未経験でも給与が上がる可能性があります。
実際に私がその1人であり、年収が約140万円アップしました。
手に職をつけていきたい
テストエンジニアは技術職になるため、手に職をつけることが可能な職業になります。
上述したようにIT業界は発展し続けていくため、スキルを身につけることができれば、必要とされ続ける人材になれます。
また、パソコン1つで仕事ができる場合もあり、自由な働き方を手に入れられる可能性もあります。
テストエンジニアへの転職に向いていない人
一方で以下に当てはまる人は転職しても後悔する可能性があります。
- 転職前に目的や理由を明確にせず、ただIT業界に憧れている人
- 一から学び直すことに抵抗がある人
目的や理由を明確にせず、ただIT業界に憧れている人
IT業界は一見すると華やかな世界に見えますが、必ずしもそのような世界とは限りません。
そのため、転職前に目的や理由を明確にせず、「憧れ」だけで転職してしまうと転職後にギャップを感じてしまい、後悔する可能性を高めてしまいます。
そうならないためには軸を持つ必要があり、そのためには目的や理由を明確にさせる必要があります。
一から学び直すことに抵抗がある人
未経験の業界へ転職するときには、前職の経験を生かすことができず、学び直す必要があります。
とくにテストエンジニアは技術職になるため、その傾向が強い職種と言えます。
そのため、一から学び直すことに抵抗がある人は転職に向いていない可能性があります。
実際に私はJSTQBというテストエンジニアは取得すべき資格を一から学び取得しています。
まとめ
未経験からテストエンジニアへ転職して1年が経ちましたが、その過程にはよかったことはもちろん、不安や後悔していることもあります。
よかったことは「そうなんだ!」と感じてもらえればいいですが、テストエンジニアへ転職を考えている人が後悔しないように1つだけ実践してほしいことがあります。
それは上述もしていますが、「転職の目的や理由を明確にする」ことになります。
このことを掘り下げて考えるだけで、転職における軸をつくることに繋がるため、必ず実施し、後悔しない転職にしてください。